静岡県知事川勝氏、辞職を発表!自身の発言とリニア開業延期が決断の理由

辞職の背景

静岡県の川勝知事は、自身の発言とリニア中央新幹線の開業延期が辞職の2つの主な理由であると説明しました。「不十分なことばづかいによって人の心に傷をつけた。大きく反省すべきことだ。これが繰り返されており、ひとつの大きな辞任の理由だ」と述べました。

リニア中央新幹線の問題

リニア中央新幹線について、「2027年の開業の断念は重要な、爆弾的なニュースでこれで思いのまま後は任せられる。これが大きな理由だ」と述べました。JR東海が2027年の開業を断念する方針を示したことについて、「JR東海は事業計画にずっと固執されてきたが、事業計画を根本的に書き直したものが3月29日に出た。

これで私の手をもう離れた。この段階でリニアの問題が一区切りというか、立ち止まって考えざるを得ない状況に立ち至り、従来と全く違う次元に来た」と述べました。

県議会との関係

任期の途中で辞職する理由を問われたのに対し、「1番の大きな公約はリニアの問題を任期中に決定することだった。一方で、県議会も私の言動が一因になり、政局がらみで動くというのが常態化して、これはなんとか解決したいと思っていた」と述べ、県議会との関係も理由に挙げました。

再選への意欲はなし

再び知事選に立候補する考えがあるかどうか問われたのに対し、「まったくない。私はもう十分仕事をした。4期目は、リニアが非常にヒートアップした争点になり、県民のためになる形でJR東海に、思い切って正直な話をしていただき、ひとつの解決をみた。出直し選挙なんてとんでもない。まったく考えていない」と述べました。

後継候補への期待

立憲民主党の渡辺周衆議院議員が川勝知事から後継候補として知事選挙に立候補するよう求める趣旨の話があったと明らかにしたことについて、川勝知事は、後継候補として立候補を求めたわけではないという認識を示しました。

退職金と辞表提出の時期

退職金を受け取るかと質問されたのに対し、「しかるべき委員会で勧告があり、これに従うということでこんにちに至っている。どういう形になるか、規則どおりにしていく」と述べました。

また、辞表を提出する時期については、「辞表の提出は6月の定例会のちょっと前になるかもしれない。辞表を出して、それを受け取った議会が判断するので、定例会で私の説明を聞いて、そこで可否を議論されて、可決されれば辞職できるという段取りになっている」と述べました。

辞職決意までの経緯と県民からの反応

川勝知事は新人職員への訓示の中で、「県庁というのは別のことばで言うとシンクタンクです。毎日野菜を売ったり、牛の世話をしたりするのとは違って、基本的に皆さんは知性が高い方たちです」と発言しました。

この発言が、職業差別発言とも捉えられかねないとして波紋が広がり、川勝知事は記者会見し、「職業差別はありません。もし、そのことで不愉快な思いをされたとすれば 誠に申し訳ないと思う」と述べました。

その後、「どうしたらいいかと考えたんですけど、ことしの6月議会をもって職を辞そうと思う」と述べて突然、任期途中で辞職する意向を表明しました。静岡県によりますと、川勝知事が新人職員への訓示の中で、職業差別とも捉えられかねない発言をしたことに対し、きのうから「許せない」とか、「農業をばかにしているのではないか」といった批判や苦情が電話やメールなどで相次いでいるということです。
3日午前中だけで972件にのぼり、2日の分と合わせると1404件になり、ほとんど否定的な意見だということです。

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